更年期障害の症状はさまざま(2)

国内の評価方法の例

ちなみに国内には、「東京医科歯科大学方式簡略更年期指数(SMI)」と呼ばれる評価票があります。「顔がほてる」「汗をかきやすい」「腰や手足が冷えやすい」「息切れ、動悸がする」「寝つきがわるい、または眠りが浅い」「怒りやすく、いらいらする」「くよくよしたり、憂うつになる」「頭痛、めまい、吐き気がよくある」「つかれやすい」「肩こり、腰痛、手足の痛みがある」といった10項目について、それぞれ「強(10点)」「中(6点)」「弱(3点)」「無(0点)」と自己採点をします。やや精神症状にかたよっている印象を受けますが、こうやって定量化して下のように評価します。

自己採点 評価
0点~25点 上手に更年期を過ごしています。これまでの生活態度を続けていいでしょう。
26点~50点 食事、運動などに注意を払い、生活様式などにも無理をしないようにしましょう。
51点~65点 医師の診察を受け、生活指導、カウンセリング、薬物療法を受けた方がいいでしょう。長期間(半年以上)の計画的な治療が必要でしょう。
81点~100点 各科の精密検査を受け、更年期障害のみである場合は、専門医での長期的な対応が必要でしょう。

[参考資料]
「働く女性の月経関連障害及び更年期障害のQWL(QualityofWorkingLife)に及ぼす影響に係る研究・開発、普及」研究報告書(独立行政法人 労働者健康福祉機構・平成25年12月)

また、日本産婦人科学会では「日本人女性の更年期症状評価表」という評価法をとり、8分野(熱感・不眠・神経質憂うつ・倦怠感・記憶障害・胸部症状・疼痛症状・知覚異常)の22項目について段階評価をします。

男性に更年期障害はあるの?

ところで、男性の更年期障害について、ここ数年話題になることがありますが、ドイツの有力紙「SPIEGEL」は、製薬会社のつごうでつくられたものだと報告しています。真相はどこにあるのでしょうか。