医療通訳としてregisterについてまなぶ

当ブログでは、医療通訳にとってregister variationを身につけるのがたいせつだといいました。でも、専門的なことばは辞書などででていますが、一般人むけのregisterを身につけるのは、なかなかむつかしいですよね。ふれる機会もなかなかありません。今回はどうやって一般向けのregisterにふれればいいのか、かんがえていきましょう。

ネットでlay termのグロッサリーをさがす

「一般のひと」「ふつうのひと」をあらわすことばは、laypersonとか、layman、laywomenとかいいます。このlayは形容詞で、「聖職者でない人たち」という意味の集合名詞laityからきています。この意味からひろがって、クロウトにたいするシロウトもlaypersonといいます。

医師や医療従事者がつかう専門用語でなく、一般の人がつかうことばは、形容詞のlayをつかって、lay languageとか、lay termとかいわれたりします。Googleをつかって検索すると、大学や医療機関などが医学用語のlay languageを紹介しています。代表的なものを紹介します。

以上はほぼ用語集でしたが、日大医学部助教の押味貴之先生監修で、実際のつかい方などにまで踏み込んだlay termの紹介もあります。短いですし、とても興味深いので、おすすめします。

ドラマをみてlay languageのつかい方を疑似体験する

国内にすんでいる方だと、なかなかlay languageを実際に経験することはできないと思いますので、ドラマをみて、疑似体験するというのもいいでしょう。

医学ドラマでないのですが、僕が勉強になったのは、「BONES — 骨は語る」というアメリカの推理ドラマです。ドラマのなかでは、法人類学者とFBI捜査官がペアを組んで事件を解決していくのですが、法人類学者は徹底的に専門用語をつかいます。一方、FBI捜査官はまったく専門用語を受けつけようとせず、くりかえし「ふつうのことばでしゃべってくれ」と注文をつけるのです。みていると、専門用語と一般用語の対比ができるんですね。ただし「BONES」の場合、ほとんどのやりとりが解剖学の範囲におさまっているので、なかなか病気などについてのlay termがでてこないのが残念なところです。

「BONES」だけでなくてもいいんです。アメリカやイギリスのドラマや映画をみていると、lay termについてのやりとりなど、なかなか面白いシーンがあります。ぜひ気をつけてみるようにしましょう。

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