医療英語をまなぶのにぜひすすめたいのが、日大医学部助教の押味貴之先生が主宰されている「Tokyo Medical English Discovery Seminar 」です。事実上、東京エリア限定になってしますが、日大板橋キャンパスでほぼ毎月1回のペースで開かれています。具体的な開催日時については、FacebookのMedical English at Nihon Universityのページで告知がでます。
ときどき、学生だけに対象を限定した特別セミナーをひらくときがありますが、ほとんどの回が対象をオープンにしており、社会人でも参加できます。医学部の学生(日大以外の医学部生も数おおく参加しています)をはじめ、看護師などの医療従事者、医療通訳・医療翻訳をやっている方など幅広い方が参加しています。参加人数は回をおうごとにふえているようです。
セミナーでは、毎月テーマがあたえられます。そのテーマにそってロールプレイや鑑別診断のディスカッションを行います。いままでの、テーマを振りかえると、ことしの3月はめまい(dizziness)、4月は身体検査(physical exam)でした。
おおむね6人ずつくらいのグループに分かれて、グループワークのかたちでセミナーはすすめられます。以前は、配られる資料をみながら、日本語をつかったりしながら、すすめたりしていたのですが、じょじょにかわってきて、すべて英語でディスカッションするようになっています。
医学部の先生が主宰ということもあって、基本的には医学部の学生に英語圏での医療実践を擬似的に体験させるところに主眼がおかれています。ロールプレイも医療通訳のものとはちがいます。英語圏での臨床の現場を想定して、患者役も英語、医師役も英語でワン・オン・ワンで診察するといったかたちのものです。
このセミナーのすばらしいところは、医療英語や医療通訳・翻訳をまなぶ、さまざまなひとと出会える場であるということです。僕が「医療通訳は横のつながりが大事」という記事のなかでいいましたように、医療通訳にとっては、ともにまなぶ同志とつながっていくことがとても大切です。ぜひ、Tokyo Medical English Discovery Seminarのセミナーに参加して、あたらしい出会いをみつけてください。