主語と動詞から見方をすこしひろげていく

英文をみるときに、主語と動詞とくに動詞がどれか、そしてどういう意味か、ということを理解することが大事だという話をしました。きょうは、そこからすこし見方をひろげていこうというはなしをします。

主部について

まず「主語」についての確認です。

主語は「その文がつたえようとしている意味の『主人公』がだれ、または、なんなのかをあらわします」

次の例文をみてみましょう。

“The small dog wagged its short tail.”

この文の主語は”dog”ですね。そして、動詞はwaggedです。この文では、dogという主語となっている名詞が”The”という定冠詞と”small”という形容詞とで説明されていて、「(その)ちいさい犬」となっています。

このように、「主語」は、直接(動詞をへないで)に主語を説明することばやフレーズ(句)といっしょになってひとつのことばのグループをつくります。これを「主部」といいます。うえの例文だと、「主部」は”The small dog”です。

注意してほしいのは、この主部のなかでも、一番重要なのは主語となっている名詞だということです。文章が複雑になってわかりづらくなったときには、かならず主語を探すようにしましょう。

述部について

復習すると、動詞は「文の主人公(主語)が「なにをしているのか」あるいは「なんなのか」をあらわします」

そして、動詞は、主部の行動やあり方を説明するために、他のことばやフレーズとともに述部をつくります。先ほどの例文をもう一度みてみましょう。

“The small dog wagged its short tail.”

まずは、動詞をみましょう。”wagged”が動詞ですね。「振った」という意味ですね。なにを「振った」のかというと、”tail”つまり「尾」(名詞)を振りました。その「尾」を説明する”its”と”short”をあわせて、”wagged its short tail”、「(自分の)短い尾を振った」となります。

さて、主部と述部について説明しましたが、主部と述部を1つずつもった文を単文といいます。これが一番基本の文の形です。複雑で、よみとくのがむつかしい文にであったときは、接続詞とかをとりはらって、文をバラバラにして、いくつかの単文にわけたりすると、わかりやすくなります。なれるために、下に例文をいくつかあげておきます。

例文
Two small boys rang our doorbell.
S (主部): Two small boys
P (述部): rang our doorbell

A handsome blue car stopped in front of our house.
S: A handsome blue car
P: stopped in front of our house

Players from both teams scrambled over the field.
S: Players from both teams
P: scrambled over the field

A huge, spreading maple stands in front of the church.
S: A huge, spreading maple
P: stands in front of the church

A large white cat with yellow patches emerged from the bushes.
S: A large white cat with yellow patches
P: emerged from the bushes

An expensive silver pin disappeared from the counter.
S: An expensive silver pin
P: disappeared from the counter

The pond across the road seldom freezes before December.
S: The pond across the road
P: seldom freezes before December

My only key to the house fell through a crack in the steps.
S: My only key to the house
P: fell through a crack in the steps