独学だけでは物足りない方に、医薬通訳翻訳ゼミナールがオンライン講座の受講生を募集

医薬通訳翻訳ゼミナールがインターネットを利用したオンライン講座をはじめます。医薬通訳翻訳ゼミナールは、医療英語・通訳についてのブログ「医療英語の森へ」を書いている小澤未来也が主宰しています。

医薬通訳翻訳ゼミナールは「医療英語の森へ」をつうじて、医療英語・通訳をまなぶためのさまざまな情報をつたえてきました。「医療英語の森へ」を活用することで、地方の方から学校には通えないけれども自分で勉強ができて便利だという声が寄せられています。その一方で、独学だけでは不安だ、物足りないといった声もブログ読者の方からはきこえてきます。

そこで、医薬通訳翻訳ゼミナールでは、インターネットの通信ソフトを利用してまなべる講座をはじめることにしました。コースとして「医療英語の基礎の基礎」と「医療通訳養成講座」の2つを用意しました。

受講をご希望の方は、まず、こちらからメールをお送りいただくか、お問い合わせページからご連絡ください。まずは、オンラインでお会いして、講座の内容についてご説明したいと思います。

医療英語の基礎の基礎

英語を基礎から見なおしながら医療英語をまなぶ講座です。医療現場で英語をつかう必要をかんじなんがらも、英語に自信がないと尻込みしている方を対象としています。

まずは、英語の見なおしからスタートし、英語でのコミュニケーションについてまなんでいきます。そして、医療英語をまなぶコツや、ボキャブラリーのつくりかたなどを段階をおって、まなんでいきます。

医療通訳養成講座

英語力には自信があるけれども、医療英語・通訳にはなじみがなく、一から勉強しなければならないという方に最適のコースです。

医療通訳に求められる職業倫理、医療機関全般への理解、そして、医療通訳として必要な医療知識をまなんでいきます。とくに患者目線を大切にし、ノン・ネイティブが多数を占める在日外国人の現状をふまえた医療通訳をめざしていきます。

独学で十分という方には「医療英語の森へ」を

これからも「医療英語の森へ」はつづけ、医療英語・医療通訳の学習にプラスとなる情報・教材を公開していく予定です。「医療英語の森へ」を独学のために利用してきた方は、これからも利用していくことができます。

テキスト『医療通訳』の単語集を自分のものにしよう・第4回 — 筋・腱・靱帯各部位

東京オリンピックが近づくなか、医療通訳による訪日外国人サポートへの関心が高まっています。ブログ『医療英語の森へ』を発信する医薬通訳翻訳ゼミナールは、独学では物足りない、不安だといった方のために、医療通訳・医療英語のオンライン講座もおこなっています。ご希望の方は当ゼミナール・ウェブサイトのお問い合わせページから、またはメールでご連絡ください。

※ 表は画像データとしてダウンロード可能です。

「自分のもの」にするためのすすめ方については第1回を参照。

オリジナルの単語集を確認

それでは、テキスト『医療通訳』の単語集から「筋・腱・靱帯各部位」の英語の部分を抜きだしてみましょう。

日本語 英語
表情筋 mimic muscle
僧帽筋 trapezius
三角筋 deltoid
大胸筋 pectoralis major
腹直筋 rectus abdominis
上腕二頭筋 biceps brachii
橈側手根屈筋 flexor carpi radialis
大腿四頭筋 quadriceps femoris
膝蓋靱帯 patellar ligament
前脛骨筋 tibialis anterior
ヒラメ筋 soleus
後頭筋 occipitalis
広背筋 latissimus dorsi
大臀筋 gluteus maximus
大腿二頭筋 biceps femoris
腓腹筋 gastocnemius
アキレス腱 Achilles tendon

日本語・一般むけ・専門用語

筋や骨格、そして臓器など、体内のこまかいものについてはlay termが専門用語にがっちりと対応する形でかならずしも存在しないことに注意しましょう。一般人がつかうlay termというのは非常にざっくりとしたもので、こまかく精密性をもとめてつかわれることばではありません。

たとえば、胸の筋肉には、大胸筋や小胸筋といった複数の筋があるということが解剖学をつうじてわかっています。しかし、一般の人のおおくは、もっともめだつ大胸筋が胸筋との認識をもっているでしょう。ジムなどで「胸筋をきたえる」と誰かが言ったとしたら、ほとんどの場合、大胸筋をきたえるという意味です。

その一方で、単純にlay termの胸筋イコール専門用語大胸筋と考えると、誤解が生じる可能性があることに注意しましょう。「胸筋をいためた」といったときに、実際にいためているのは小胸筋であることもあるからです。ここにlay termをつかうむつかしさがあります。

日本語 English(lay term) English (medicine)
表情筋[ひょうじょうきん] mimetic muscle, mimic muscle
僧帽筋[そうぼうきん] trap trapezius (muscle)
三角筋[さんかくきん] delt deltoid (muscle)
大胸筋[だいきょうきん] chest muscle, pecs pectoralis major (muscle)
腹直筋[ふくちょくきん] abdominal muscles, abs, abdominals rectus abdominis (muscle)
上腕二頭筋[じょうわんにとうきん] biceps biceps brachii (muscle)
橈側手根屈筋[とうそくしゅこんくっきん] flexor carpi radialis (muscle)
大腿四頭筋[だいたいしとうきん] quads quadriceps femoris (muscle)
膝蓋靱帯[しつがいじんたい] patellar ligament
前脛骨筋[ぜんけいこつきん] tibialis anterior (muscle)
ヒラメ筋[ひらめきん] soleus (muscle)
後頭筋[こうとうきん] occipitalis (muscle), occipital muscle, occipital belly (of the occipitofrontalis)
広背筋[こうはいきん] lat latissimus dorsi (muscle)
大臀筋[だいでんきん] gluteus maximus
大腿二頭筋[だいたいにとうきん] biceps femoris
腓腹筋[ひふくきん] gastrocnemius
アキレス腱[あきれすけん] heel cord Achilles tendon, calcaneal tendon

表をみれば、大腿四頭筋と大腿二頭筋に共通する”femoris”(「太腿・大腿」のという意味のラテン語)ということば、上腕二頭筋と大腿二頭筋に共通する”biceps”(「二頭筋」という意味のラテン語)ということばに気がつくでしょう。こういった共通することばを意味を理解しつつ意識すると、ボキャブラリの向上に役立ちます。

なお、からだの器官のなかでも、骨格と筋はラテン語をそのままつかうことがすくなくありません。最初は大変ですが、語の要素を意識したり、共通のことばをみつけることが、なれていく近道です。

例文・語の構成要素・おぼえがき

Example 語の構成要素 Note
The mimetic muscles are facial muscles that make the physical expression of emotions. 複数の筋で表情をつくることから、musclesと複数にする方が適切とおもわれる.
The trapezius can act as an antagonist, causing extension and hyperextension of the neck. trapなど筋肉には短縮名がよくあるが、これはlay termというよりも、むしろ筋トレ用語. 筋トレ用語としては、通例複数形をつかう. antagonist: 拮抗筋(↔︎agonist: 作動筋・主動筋).
The deltoid is a large, triangular-shaped muscle that covers the shoulder. -oid: ギ「~のような(もの)」「~状の(もの)」「~質の(もの)」.
The pectoralis major is thick and fan-shaped, covering much of the superior portion of the anterior thorax. 胸筋(chest muscle)は、複数形で小胸筋(pectoralis minor)などを正確には含むが、一般的には大胸筋として扱われることがある.
The anterior abdominal muscles include the medially located rectus abdominis, which is covered by a sheet of connective tissue called the rectus sheath. abdomin(o)-: ラ「腹」「腹部」. absは腹直筋だけでなく、腹横筋(transverse abdominal muscle)・外腹斜筋(abdominal external oblique muscle)・内腹斜筋(abdominal internal oblique muscle)も筋トレ用語としてはさすことに注意する. 一般的には、腹直筋が腹筋と受け止められている. rectus sheath: 腹直筋鞘[ふくちょくきんしょう]
The two-headed biceps brachii crosses the shoulder and elbow joints to flex the forearm. bi-: ラ「二」「双」「両」「複」「重」. brachi(o)-: ギ→ラ「腕」.
The flexor carpi radialis flexes and abducts the hand at the wrist. carp(o)-: ギ→ラ「手根(骨)」. radi(o)-: ラ「放射」「輻射」「半径」「橈骨」「放射性(能)」「ラジウム」「無線」.
During extension of the knee, the quadriceps femoris muscle pulls the patella both superiorly and laterally, with the lateral pull greater in women due to their large Q angle. quadr(i/u)-: ラ「4」「2乗」. femor(o)-: ラ「大腿(骨)」. Q angle: Q 角(四頭筋の膝蓋骨に関しての投射角).
Acting via the patella and patellar ligament, the quadriceps femoris is a powerful muscle that acts to extend the leg at the knee. patell(o)-: ラ「膝蓋」「ひざがしら」「膝蓋骨」.
The tibialis anterior is a muscle located on the lateral surface of the tibia. ante-: ラ(時間・空間・順序)「~の前」; ⇔post-.
For the leg, the knee-jerk reflex of the quadriceps is common, as is the ankle reflex for the gastrocnemius and soleus.
There are the frontalis muscle on the forehead and the occipitalis muscle on the back of the head, but there is no muscle across the top of the head.
The broad, triangular latissimus dorsi is located on the inferior part of the back. dors(o/i)-: ラ「背」.
Some of the largest and most powerful muscles in the body are the gluteal muscles or gluteal group, of which the gluteus maximus is the largest.
If you consider the first action as the knee bending, the hamstrings, which include biceps femoris, would be called the agonists and the quadriceps femoris would then be called the antagonists. bi-: ラ「二」「双」「両」「複」「重」. femor(o)-: ラ「大腿(骨)」.
The most superficial and visible muscle of the calf is the gastrocnemius. Deep to the gastrocnemius is the wide, flat soleus. gastr(o/i)-: ギ「胃」.
The superficial muscles in the posterior compartment of the leg all insert onto the calcaneal tendon (Achilles tendon), a strong tendon that inserts into the calcaneal bone of the ankle. calcane(o)-: ラ「踵」「踵骨」. calcaneal bone/calcaneus: 踵骨[しょうこつ].

参考資料
医学大辞典(医学書院)
医学英和辞典 (研究社)
外来医マニュアル(医歯薬出版)
ビジュアルノート(メディックメディア)
「まんが 人体の不思議 」(ちくま新書1256)
「これでわかる! 人体解剖パーフェクト事典」(ナツメ社)
「カラー図解 人体解剖英単語辞典」(ナツメ社)
「しくみが見える体の図鑑」(エクスナレッジ)
「トートラ人体の構造と機能」(丸善出版)
ウィキペディア英語版
Mayo Clinic
MSD Manual, a.k.a. Merck Manual
Johns Hopkins Medicine
Healthline Media
WebMD
Urban Dictionary
MedilnePlus Medical Encyclopeida
– OpenStax Anatomy and Physiology (Download for free at https://openstax.org/details/books/anatomy-and-physiology)

テキスト『医療通訳』の単語集を自分のものにしよう・第3回 — 骨格各部位

東京オリンピックが近づくなか、医療通訳による訪日外国人サポートへの関心が高まっています。ブログ『医療英語の森へ』を発信する医薬通訳翻訳ゼミナールは、独学では物足りない、不安だといった方のために、医療通訳・医療英語のオンライン講座もおこなっています。ご希望の方は当ゼミナール・ウェブサイトのお問い合わせページから、またはメールでご連絡ください。

※ 表は画像データとしてダウンロード可能です。

医療・医学では、どこ(where)という部位を特定することがとても大切です。からだの中の疾患の原因がある場所(病巣)を特定していくことが診断において重要だからです。そのためにも、骨格の部位をおぼえるとともに、からだの構造を理解するのに重要な医学的な方向の表現もおぼえておきましょう。

下の表にあげた医学的な方向をあらわす単語はいずれも形容詞です。基本的に”to”という前置詞をともなって、「〜に対して」の位置関係をあらわすための表現につかわれます(例: The nose is superior to the mouth. 「鼻は口に対して上にある」)。専門性が高い単語ですので、患者に対してつかうことはオススメしません。

日本語 英語
superior
inferior
anterior
posterior
proximal
distal
medial 内側(正中線側)
lateral 外側
sinister
dexter

オリジナルの単語集を確認

それでは、テキスト『医療通訳』の単語集から「骨格各部位」の英語の部分を抜きだしてみましょう。

日本語 英語
前頭骨 frontal bone
側頭骨 temporal bone
頬骨 zygomatic bone / cheekbone
上顎骨 maxilla
下顎骨 mandible
頸椎 cervical bone
鎖骨 clavicle
肩甲骨 scapula
胸椎 thoracic vertebrae
肋骨 rib
胸骨 sternum
上腕骨 humerus
腰椎 lumbar vertebrae
尺骨 ulna
骨盤 pelvis
腸骨 ilium
仙骨 sacrum
尾骨 coccyx / tailbone
恥骨 pubis
坐骨 ischium
脊柱(背骨) spine / backbone
橈骨 radius
手根骨 carpal bones
大腿骨 femur / thigh bone
膝蓋骨 patella / kneecap
脛骨 tibia / shin bone
腓骨 fibula
足根骨 tarsal bone
中足骨 metatarsal bone

自分の用語集にしていこう

※「自分のもの」にするためのすすめ方については第1回を参照。

それぞれの単語の形容詞形をくわえてみるのもいいでしょう。たとえば、大腿骨の形容詞形”femoral”や骨盤の”pelvic”などは、おおくの単語につかわれているので、頭にいれておくと単語力をたかめるのに役立ちます。

日本語・一般むけ・専門用語

日本語 English(lay term) English (medicine)
前頭骨[ぜんとうこつ] frontal bone
側頭骨[そくとうこつ] temporal bone
頬骨[きょうこつ、ほほぼね] cheekbone zygomatic bone
上顎骨[じょうがくこつ] upper jawbone, upper jaw bone, upper jaw maxilla
下顎骨[かがくこつ] lower jawbone, lower jaw bone, lower jaw mandible
頸椎[けいこつ]、首の骨 neck bones cervical vertebrae
鎖骨[さこつ] collarbone, collar bone clavicle
肩甲骨[けんこうこつ] shoulder blade scapula
胸椎[きょうつい] thoracic vertebrae
肋骨[ろっこつ] rib
胸骨[きょうこつ] breastbone sternum
上腕骨[じょうわんこつ] arm bone humerus
腰椎[ようつい] lumbar vertebrae
尺骨[しゃっこつ] ulna
骨盤[こつばん] pelvis
腸骨[ようこつ] ilium
仙骨[せんこつ] sacrum
尾骨[びこつ] tailbone coccyx
恥骨[ちこつ] pubic bone pubis
坐骨[ざこつ] ischium
脊柱[せきちゅう]、脊椎[せきつい]、背骨[せぼね] backbone spine, vertebral column, spinal column
橈骨[とうこつ] radius, radial bone
手根骨[しゅこんこつ] carpus, carpal bones
大腿骨[だいたいこつ] thigh bone femur
膝蓋骨[しつがいこつ]、膝の皿 kneecap patella
脛骨[けいこつ] shinbone, shin bone tibia
腓骨[ひこつ] calf bone fibula
足根骨[そっこんこつ] tarsus, tarsal bones
中足骨[ちゅうそくこつ] metatarsus, metatarsal bones

例文・語の構成要素・おぼえがき

Example 語の構成要素 Note
The frontal bone is the single bone that forms the forehead. front(o)-: ラ「額」「前頭」
Common wisdom has it that the temporal bone (temporal = “time”) is so named because this area of the head (the temple) is where hair typically first turns gray, indicating the passage of time.
Each of the paired zygomatic bones forms much of the lateral wall of the orbit and the lateral-inferior margins of the anterior orbital opening.
During embryonic development, the right and left maxilla bones come together at the midline to form the upper jaw.
At the time of birth, the mandible consists of paired right and left bones, but these fuse together during the first year to form the single U-shaped mandible of the adult skull.
Cervical vertebrae are smaller than lumbar vertebrae due to differences in the proportion of body weight that each supports. cervic(i/o)-: ラ「首」「頸部」 vertebraeは複数形、単数形はvertebra.
Since the first rib is hidden behind the clavicle, the second rib is the highest rib that can be identified by palpation. clavi-, clavo, clavicul(o)-: ラ「鍵」「鎖骨」
The lateral end of the clavicle articulates (joins) with the scapula just above the shoulder joint.
The bodies of the thoracic vertebrae are larger than those of cervical vertebrae. thorac(i/o)-, thoracico-: ギ→ラ「胸(chest)」
The thoracic cage (rib cage) consists of the 12 pairs of ribs with their costal cartilages and the sternum.
The sternum is the elongated bony structure that anchors the anterior thoracic cage. stern(o)-: ギ→ラ「胸骨(sternum)」
The humerus is the single bone of the upper arm. humer(o)-: ラ「肩」「上腕」「上腕骨」
The lower back contains the L1–L5 lumbar vertebrae. lumb(o)-: ラ「腰椎」
The ulna (medially) and the radius (laterally) are the paired bones of the forearm.
The immobility of the pelvis provides a strong foundation for the upper body as it rests on top of the mobile lower limbs. pelv(i/o)-: ラ「骨盤」「骨盤と…の」 寛骨(かんこつ、hip bone / pelvic bone / coxal bone、腸骨・坐骨・恥骨で構成)と仙骨(尾骨を含むこともある)で構成.
The ilium forms the large, fan-shaped superior portion of the adult hip bone. ilio-: ラ「腸骨(ilium)」 ileum(回腸)とのスペル混同に注意.
The pelvis consists of four bones: the right and left hip bones, the sacrum, and the coccyx.
The vertebral column consists of 24 bones, each called a vertebra, plus the sacrum and coccyx.
The pubis forms the anteromedial portion of the hip bone.
The ischium forms the posteroinferior portion of the adult hip bone. ischi(o)-: ギ「坐骨」
The vertebral column—also known as the spinal column or spine—consists of a sequence of vertebrae (singular = vertebra), each of which is separated and united by an intervertebral disc. spin(i/o)-: ラ→古仏『脊柱」「脊髄」 spineは「勇気」などの意味もあり、専門用語ではあっても広くつかわれる.
The ulna is located on the medial side of the forearm, and the radius is on the lateral side. radi(o)-: ラ「放射」「輻射」「半径」「橈骨」「放射性(能)」「ラジウム」「無線」
The carpal bones are arranged in two rows, forming a proximal row of four carpal bones and a distal row of four carpal bones. carp(o)-: ギ→ラ「手根(骨)」 carpusは手首に8個ある手根骨を集合的にいう.
The femur is the single bone of the thigh.
The patella (kneecap) is largest sesamoid bone of the body. patell(o)-: ラ「膝蓋」「ひざがしら」「膝蓋骨」
The patella does not articulate with the tibia.
The fibula does not bear weight, serving primarily for muscle attachments. fibul(o)-: ラ「ブローチ」「腓骨」
The posterior half of the foot is formed by seven tarsal bones. tarsusは足首から足の中ほどまである7個の骨を集合的にいう.
The mid-foot has the five metatarsal bones. met(a)-: ギ「後続」「後位」「変化」「変成」「一段と高い階型の」「…の異性体」 metatarsusは足の半ばから足趾の骨の間にある5つの骨を集合的にいう.

参考資料
医学大辞典 第2版(医学書院)
医学英和辞典 (研究社)
外来医マニュアル第3版(医歯薬出版)
ビジュアルノート(メディックメディア)
「まんが 人体の不思議 」(ちくま新書1256)
「これでわかる! 人体解剖パーフェクト事典」(ナツメ社)
「カラー図解 人体解剖英単語辞典」(ナツメ社)
「しくみが見える体の図鑑」(エクスナレッジ)
ウィキペディア英語版
Mayo Clinic
MSD Manual, a.k.a. Merck Manual
Johns Hopkins Medicine
Healthline Media
WebMD
Urban Dictionary
MedilnePlus Medical Encyclopeida
– OpenStax Anatomy and Physiology (Download for free at https://openstax.org/details/books/anatomy-and-physiology)

外国人旅行者の保険加入率は70%ほど — 観光庁調査

前回は、観光庁がおこなった「訪日外国人旅行者の医療に関する実態調査」を取りあげました。訪日中に外国人旅行者がコミュニケーションが問題となって、けがや病気になっても、医療機関で受診できていないという現状をおつたえしました。

ところで、外国人患者の受診の話になると、よくあがるのが治療費の未払いの問題です。今月開催された「訪日外国人の医療支援情報セミナー」(訪日外国人医療支援機構開催)では、厚労省の方から、「旅行中の妊婦が新生児を早産」したケースが紹介されていました。

このケースでは、早産ということで、出産費・治療費におよそ800万円もかかりました。高額だったことから、その妊婦自身には支払い能力がなく、未払いともなりかねない状況だったといいます。幸いなことに、この早産のケースでは、日本在住の同国人が寄付金をあつめ、出産費をまかなったということです。

私がいろいろとアドバイスをうけている医師の方は旅行者を診察した経験から「保険にはいっていない方もおおいのでは」ないかと話していました。在日外国人の場合は、国民健康保険・社会保険の加入状況が治療費の支払い能力を左右します。訪日外国人旅行者の場合は、旅行保険にはいっているか、はいっていないかが問題となります。

訪日外国人旅行者の医療に関する実態調査」では、外国人旅行者の旅行保険の加入状況もしらべています。それによると、外国人旅行者の73%が旅行保険に加入していました。ただし、通訳や、受診支援などの追加サービスがついている旅行保険に加入している方は、そのうちの約半数にとどまっていたとのことです。

加入しなかった理由については、「けがや病気にならないだろうと思うから必要ない」という楽観的な見通しをもっていた方が圧倒的におおく、ほぼ半数(46%)をしめています。それにつづくのは、そもそも「保険に加入するという意識がなかった」という理由で、23%となっています。

この調査結果をみると、旅行保険への加入意識を高めることが外国人旅行者の医療費未払いを防ぐための課題だということがわかります。観光庁も「旅行保険などの加入促進」が対策として必要だとしています。

なお、先ほど紹介した早産のケースでは、治療費はなんとかなったものの、その後が大変だったそうです。というのは、新生児は日本で生まれたために、パスポートがなく、そのままでは帰国することができなかったからです。医療機関が大使館や出入国管理局とのやりとりに奔走し、なんとか帰国となったそうです。

このように、訪日外国人旅行者の数がふえると、想定していなかったさまざまな事態がおこる可能性があります。通訳の現場でも、おなじでしょう。医療通訳、医療通訳をめざす方には、柔軟な対応能力がもとめられるでしょう。

訪日外国人、けが・病気でも受診にハードル — 観光庁調査

観光庁が去年12月から今年1月にかけて「訪日外国人旅行者の医療に関する実態調査」を実施しました。調査結果はことし3月に発表されているので、やや新鮮味にかけますが、急増する外国人旅行者が国内の医療機関をどのように受診しているかを教えてくれる興味ぶかいデータとなっていますので、取りあげたいとおもいます。

2012年からの5年間、右肩上がりで3.5倍近く増えた訪日外国人旅行者ですが、2018年も前年比2ケタを上まわるペースで増加しています。医療通訳、医療通訳をめざすものにとって気になるのは、この急増している外国人旅行者のうち、どのくらいの方が日本で医療機関にいくのかということでしょう(医療ツーリズム目的の方はここではふくみません)。

観光庁の調査は、成田、羽田、関空で、帰国直前の短期旅行者を対象にアンケートをつかっておこなわれました。そこでわかったのは、調査対象となった外国人旅行者の6%弱が日本滞在中に、けがをするか、病気にかかるかしたという実態です。この数値は、昨年6月にひらかれた訪日外国人医療支援機構のセミナーでは、4%と観光庁が発表していたので、そこから上ぶれしています。

この6%の方のうち、「医療機関にいく必要をかんじた」とこたえたのは、26%ということです。つまり、外国人旅行者全体からみると、約1.5%が「医療機関にいく必要をかんじた」とアンケートにこたえています。

では、この方たちが全員、医療機関にいったのかというとそうではありません。実際にいったのはこのうちの6割弱。つまり4割強の人たちが、「いく必要をかんじた」のにもかかわらず、受診していないというのです。では、なぜ医療機関にいかなかったのでしょうか。

「医療機関についての必要な情報がえられなかった」がいかなかった理由の半分をしめました。つづいて「はじめからいくのをあきらめていた」が32%となっています。

なぜ、「はじめからいくのをあきらめていた」のかについては、旅行中だったからでしょう、「いく時間がなかった」とこたえた方が多数派でした。しかし、それと同数の回答となったのが「言語に不安があった」という理由でした。

「必要な情報がえられなかった」「言語に不安があった」、だから病院にいかなかったと外国人旅行者たちはこたえています。どちらの理由も医療通訳、医療通訳をめざす方にとっては、見すごすことができない話です。

医療通訳は、医療にかかわるコミュニケーションを支援する仕事、そして医療の現場が活動の場です。しかし、病院にくる前から、コミュニケーションのハードル(「必要な情報がえられなかった」もコミュニケーションの障壁を反映した回答です)が外国人旅行者の前にはあるのだということがこの調査結果ではっきりとわかるのです。

どうすれば、いいのでしょうか。こたえは簡単ではないかもしれません。まずは、行政・医療機関が取り組むべき課題であるともいえるでしょう。しかし、医療通訳、医療通訳をめざす方にとっても、どうすればいいのか、なにができるのかをかんがえていくべき課題ではないかとかんじます。