学習ノートは病気・症状についての覚え書き。医療通訳として、病気・症状についてまなぶべきとかんじたものをひとつひとつ個人的にまとめたものです。でも、完成形ではありません。勉強していくなかで、修正する可能性や、追加すべきものがでてくる可能性がある、つねに進行形のノートです。
過換気症候群 hyperventilation syndrome
なんらかの理由で、呼吸が極端に荒く(深く、早く)なり、その結果、血中の二酸化炭素がへり、血液がアルカリ性に傾いて(呼吸性アルカローシス)おこる病態。
病因 etiology
ほとんどの場合、精神的な不安や精神的な緊張などの心因的要因でおこる。人工呼吸器の使用による換気過剰や、サリチル酸などの薬剤中毒、敗血症などでおこることもある。
徴候と症状 signs and symptoms
おおくの症状は、20分から30分くらいつづく。不安や緊張。繰り返されるため息やあくび。十分に呼吸ができないとかんじたり(空気飢餓感)、すわらないと息ができないとかんじたりする。動悸、めまい、四肢のしびれ。胸が締めつけられているようにかんじたり、圧迫感、痛みを胸にかんじる。そのほかには、頭痛、発汗、目のかすみや失神といったことも症状としてでてくることもある。
診察法 diagnostic procedures
パルスオキシメーターや胸部X線、心電図をつかって除外診断で確定する。心電図では、虚血性の変化にみえるものが記録されることもある。発作時に動脈血を採取して血液ガス分析をおこない二酸化炭素分圧、動脈血酸素分圧を観察する。過換気状態を強制的におこす過換気テストをおこなうこともある。
治療法 treatment
認知療法,ストレス軽減法、心理療法、行動療法、薬物療法
英語 | 日本語 | Lay Terms |
---|---|---|
呼吸性アルカローシス | respiratory alkalosis | |
不安 | anxiety | |
緊張 | tension | |
心因的 | adj. psychogenic | |
人工呼吸器 | medical ventilator, ventilator | |
換気過剰 | overventilation | |
サリチル酸 | salicylic acid | |
薬剤中毒 | drug poisoning | |
敗血症 | sepsis | |
ため息(すること) | sighing | |
あくび(すること) | yawning | |
空気飢餓感 | air hunger | |
動悸 | palpitation | pounding, throbbing |
めまい | giddiness, dizziness | |
手足のしびれ、四肢のしびれ | numbness in the the limbs | |
胸の締めつけ感 | chest tightness | |
胸への圧迫感 | pressure on the chest | |
目のかすみ | blurred vision | |
失神 | syncope | fainting, loss of consciousness |
パルスオキシメーター | pulse oximeter | |
虚血性 | adj. ischemic | |
動脈血 | arterial blood | |
血液ガス分析 | arterial blood gas test, ABG test | |
二酸化炭素分圧 | partial pressure of carbon dioxide in the arterial blood, PaCO2 | |
動脈血酸素分圧 | partial pressure of oxygen in the arterial blood, PaO2 | |
過換気テスト | hyperventilation test | |
認知療法 | cognitive therapy, CT | |
ストレス軽減法 | stress relief method | |
心理療法 | psychotherapy | mental healing |
行動療法 | behavioral therapy | |
薬物療法 | pharmacotherapy | medication |
参考動画
参考資料
- 保健同人社「家庭の医学」
- 医学書院「医学大辞典 第2版」
- 医歯薬出版「外来医マニュアル」
- 研究社「医学英和辞典」
- ナースpedia
- Wikipedia
- メルクマニュアル・プロフェッショナル日本語版
- Patient Care and Health Information by Mayo Clinic
- goo ヘルスケア/家庭の医学(病気 症状 原因)
- WebMD
※参考資料にもとづいて医療英語・医療通訳の勉強のためにつくられた資料です。実際の治療や、検査のために、つくられた資料ではありません。病気・疾患になやまれた場合、きちんと病院で治療をうけましょう。