稼ぎまくりの米国製薬会社経営者!

ちょっと前にSTAT NEWSから「(他人の)稼ぎがうらやましい?」というやや挑発的なタイトルの記事がでて、製薬・健康関連企業の経営者(CEO)の報酬上位20人のランキングが紹介されてました。くわしいランキングはSTAT NEWSでみていただければいいのですが、たしかにすごいですよ。おもわず「うらやましい」っていいたくなるほどのうなるようなお金をみなさん稼いでます。

1位のRegeneron Pharmaceuticals(ニューヨーク州タリータウン)のLeonard S. Schleiferは 4746万2526ドル(約52億円、1ドル110円換算)ももらってます。2位はぐっとおちますが、それでもVertex Pharmaceuticals(マサチューセッツ州ボストン)のJeffrey M. Leidenは、2809万9826ドル(約31億円)も稼いでいます。つづいて、CVS Health(ロードアイランド州ウーンソケット)のLarry J. Merloで2285万5374ドル(約25億円)となっています。

この上位3人にくわえて4人の1年の報酬が20億ドル超えとなっています。すごいですねぇ。ちなみに、CEOの報酬合計には給与、賞与、ストックオプションのほか、いろいろな臨時収入や役員特典などがふくまれているとのことです(Total CEO compensation includes salary, bonus, stock and stock option awards, and other perks.)。

3社ともそうですが、ランキングにはあまりなじみのない製薬・健康関連企業がずらっとならびます。なじみのあるのは、5位のジョンソン・エンド・ジョンソンや、8位のメルク、9位のアボット・ラボラトリーズ、15位のバイオジェン、16位のバクスター、17位のイーライリリーといったところでしょうか。ランキングには、製薬会社だけではく、健康保険会社なども入っているので、日本ではなじみのないのもふしぎではないのでしょう。

1位のRegeneron Pharmaceuticalsは、加齢黄斑変性(age-related macular degeneration、AMD)の薬で注目をされたバイオ企業です。ちょっと前まで赤字を垂れ流してたらしいですね。そういえば、この加齢黄斑変性ってみるとドキッとする方いるんじゃないですか。どこかの試験ででていたような…。

3位のCVS Healthは、しらべてみたら全米に7800店舗をもつ薬局チェーンでした。アメリカのマツキヨみたいなものでしょうかね。CVSとは、もしかしてコンビニエンス・ストアを略したのかとおもったら、「Consumer Value Stores」(顧客価値ストア)だそうです。

2位のVertex Pharmaceuticalsは、フランス・ヨハンソンの「アイデアは交差点から生まれる イノベーションを量産する「メディチ・エフェクト」の起こし方」によると面白いのですが、とにかく、分子の組み合わせをいろいろためしてみたら、どれか成功するだろうというトライ・アンド・エラーを徹底して成功したバイオ企業らしいです。米国の製薬企業は、1990年代に開発費が3倍に増えたにもかかわらず、アメリカ食品医薬品局(FDA、厚労省の食品・薬品部門業務に相当することを担当しているアメリカの政府機関とかんがえればいいです)の認可薬品数は半減したために大きな危機におちいったそうです。Vertex Pharmaceuticalsはその危機を「数打ちゃ当たる」戦略で乗り切り成功をおさめたのですね。

宝くじで3億円あたったら遊んでくらそうなんてバカなことをいっては、家で怒られている私なので、こんな高額報酬もらったら、1年で社長やめちゃうよとかおもっちゃいます。

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