学習ノート – ウイルス性胃腸炎

学習ノートは病気・症状についての覚え書き。医療通訳として、病気・症状についてまなぶべきとかんじたものをひとつひとつ個人的にまとめたものです。でも、完成形ではありません。勉強していくなかで、修正する可能性や、追加すべきものがでてくる可能性がある、つねに進行形のノートです。

ウイルス性胃腸炎、viral gastroenteritis、stomach flu、stomach bug、stomach virus

感染性の急性胃腸炎は細菌によるもの(細菌性)と、ウイルス(ウイルス性)によるものがあるが、このうちウイルスによるもので、冬に流行することがおおい。このことから、冬期下痢症とよばれることもある。乳幼児の場合、大部分がウイルス性。ウイルスによって、症状、流行る時期などにちがいがでる。

病因 etiology

冬はロタウイルスがおおく、秋には、アデノウイルス、ノロウイルスもみられる。主な感染経路は、ひとからひとへの経口感染となっている。ウイルスが蓄積した二枚貝から感染することや、井戸水を介して感染することもある。吐いたもののなかにもウイルスがいるため、吐いたものをかたづけるときに感染してしまうこともある。

徴候と症状 signs and symptoms

軽いせき、鼻水、のどが赤くなる(咽頭発赤)などの上気道症状につづいて、嘔吐や下痢がおこる。下痢は水のようないわゆる水溶性下痢。熱はウイルスの種類によってでやすいものと、でにくいものがある。ロタウイルス胃腸炎では熱のでないけいれんをおこすこともある。下痢がつづくことで、脱水症状をおこす可能性があるので注意する。ロタウイルス胃腸炎では、下痢の色が白っぽくなることがある。

診察法 diagnostic procedures

臨床診断、検便、大腸内視鏡

治療法 treatment

ウイルスに直接きく薬はないため、対症療法が中心となる。脱水症状に注意するが、最初は水をあたえても、吐いてしまうことがあるので、無理には水分をとらせない。ロタウイルスについては予防のためのワクチンがある。

英語 日本語 Lay Terms
感染性 adj. infectious, contagious(ひとからひとの場合)
細菌性 adj. bacterial
ウイルス性 adj. viral
冬期下痢症 winter vomiting bug, winter vomiting disease
乳幼児 infants and toddlers
ロタウイルス rotavirus
アデノウイルス adenovirus
ノロウイルス norovirus
感染経路 route of transmission
経口感染 oral transmission
吐いたもの、吐瀉物 vomit
せき cough
鼻水 nasal mucus runny nose, snot
咽頭発赤、のどが赤くなる pharyngeal erythema red throat
上気道症状 upper respiratory symptom
検便 stool test
大腸内視鏡検査 colonoscopy

参考動画

What is the Norovirus? | Sci Guide with Lucy Thorne | Head Squeeze

参考資料

※参考資料にもとづいて医療英語・医療通訳の勉強のためにつくられた資料です。実際の治療や、検査のために、つくられた資料ではありません。病気・疾患になやまれた場合、きちんと病院で治療をうけましょう。

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