医療英単語力アップへ — 語の要素のINDEXを活用しよう

当ブログでは、以前「語の構成要素を理解することはやっぱり大事」という記事の中で、どうやって医療英単語をふやしていけばいいのかということについてはなしました。そのなかで、強調したことは、語の構成要素(接頭辞・接尾辞・連結形)を理解することが、医療英単語のボキャブラリーを増やしていくのに、とてもだいじだということです。なぜならば、おおくの医療英単語が語の構成要素をブロックのように組み合わせてつくられているからです。

代表的なことばでいえば、gastritis(胃炎)です。これは「G」の項目の下にあるgastr-という「胃」を意味するギリシャ語由来の要素と、「I」の項目の下にある-itisという「炎症」をあらわすこれもギリシャ語由来の要素がく組み合わされてつくられています。

このような語の要素をおぼえると、医療英単語をのボキャブラリーをふやしていくことがグッと楽になります。ただ、いきなり、語の構成要素を片っ端からおぼえていくのは大変です。まずは、いままでにならったことばを分解することからためしてみましょう。たとえば、胃炎や食道炎(esophagitis)、腸炎(enteritis)、肝炎(hepatitis)などをみると、組みあわせのパターンがみえてくるはずです。そして、分解してみましょう。

ちなみに、語の構成要素について、僕が個人的に大好きなのはdiarrhea(下痢)ということばです。dia-という「を通じて」「を横切って」「通して」といった意味のギリシャ語由来の要素と、-rrheaというこれもギリシャ語由来の「流出」「放出」「排出」という要素でできています。つまり「ながれるようにと横切ってでていく」ってことなんですよ。ものすごくイメージわきませんか。すばらしく良くできたことばだとおもいます。ギリシャ人のイマジネーションに感謝です。もちろん、このことばがおもしろいからすきなのであって、下痢がすきってわけではないですからね。

語の構成要素をしっていくということには、単に単語がおぼえやすくなるだけではなく、このdiarrheaのように、ことばの意味がはっきりとしたイメージにつながるのをたすけるという利点もあるので、おすすめなのです。

当ブログでは、語の構成要素をそれぞれ「Aからはじまる語の構成要素」「Bからはじまる構成要素」とはばひろくまとめ、20回以上にわたって連載してきました。医療英単語についての語の構成要素は、ほぼカバーしています(たりないものについては、問い合わせページからご指摘いただければアップデートします)。

 

それぞれの語の要素へは、語の構成要素 — INDEXからアクセス出来ます。INDEXには、デスクトップでは、サイドバーのメニューから、iPhoneやスマートフォンではドロップダウン・メニューからもアクセスできます。

まずは、自分がしっている医療英単語の構成要素を理解することからはじめましょう。そして、医療通訳をめざすかたや、医療英語を勉強する方は、当ブログの語の構成要素 — INDEXを活用することで、ボキャブラリーを増やしていきましょう。

加齢黄斑変性など高齢者関連疾患の話題には注目しておこう

稼ぎまくりの米国製薬会社経営者!」で、製薬・健康関連企業の経営者の報酬ランキングの1位にかがやいたのは、Regeneron PharmaceuticalsのCEOだというはなしをしました。そのなかで、Regeneronは加齢黄斑変性(age-related macular degeneration、AMD)の薬で注目をされたバイオ企業だというおはなしもしました。

加齢黄斑変性については、日本ではアキュセラ・インクという眼科医のCEOが立ち上げたバイオ・ベンチャー企業が新薬の開発に取りくみ注目をされています。新薬の研究は、曲がり角にきているようすですが、こんごとも、成人・高齢者むけの新薬開発では、注目をあびそうです。

医療英語や医療通訳を勉強する方に、加齢黄斑変性などの高齢者に関連した疾患について注目するようにおすすめするのは、次の2つの理由からです。

第1に、日本だけでなく、先進国全体で高齢化がすすむなかで、こんごとも、高齢の患者のサポートにはいる機会は医療通訳にとってふえるであろうことが予想されます。また、製薬会社や医療サービスについても、高齢者に焦点をあてたものがさらに増えつづけるとかんがえられます。新語がでてくる可能性もあります。医学論文もふえるでしょう。この分野での医療英語の知識が一層、求められるものとかんがられます。

第2に、これはとくに医療通訳をめざす方にいえることですが、高齢者関連疾患がいまのホット・トピックであることはまちがいありません。となると、医療通訳についての技能試験などにこのトピックが取りあげられる可能性はとてもたかいということです。注意しておきますと、Regeneronという社名がものがたっているように、再生医療と高齢者関連疾患の治療はふかくつながっています。勉強をするときは、その点は意識すべきですよ(つまり再生医療関係のトピックが取りあげられる可能性もたかいということです)。

ところで「稼ぎまくりの米国製薬会社経営者!」で、CEOがランキングの2位となったVertex Pharmaceuticalsは、「数打ちゃ当たる」戦略で成功をおさめたとおはなししましたが、Barron’sの動画レポート「Here’s Why Biotech Giant Regeneron Is Soaring」によると、どうやらRegeneronも同じ戦略で研究をすすめているとのことです。

「数打ちゃ当たる」方法を効率化することが製薬会社のトレンドになっているようすですね。動画レポートの前半部分でRegeneronにふれています。字幕は自動生成でないので、よくできています。後半部分は、医薬分野とは関係のない投資のはなしになっているので、ご注意を。

こんかいの紹介した記事・動画、すべて投資情報サービスのものですが、これはバイオ製薬分野が世界で注目をあびているために、こういったサービスサイトがおおく取りあげているためです。投資をすすめているといったことではないので、その点はご理解を。

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