白内障 — 学習ノート

白内障 cataract

「しろそこひ」との(今ではまれとなっている)俗称で呼ばれることもある。水晶体が白く濁り視力が低下する病気。

徴候と症状 signs and symptoms

「視界が全体的にかすむ」「視力が低下する」「光をまぶしく感じる」「暗いときと明るいときで見え方が違う」などが主な症状。

病因 etiology

最も多いのは、加齢が原因となって起こる白内障。そのほか、アトピー性皮膚炎や糖尿病、外傷など、さまざまな原因で起こる。

診察法 diagnostic procedures

視力検査、眼底検査、細隙灯顕微鏡検査

治療法 treatment

薬物療法(ただし効果は限定的)、手術療法(こちらが主流)。手術では、人工水晶体を水晶体にかえて挿入する。

英語 日本語 Lay Terms
目がかすむ have blurred vision
光をまぶしく感じるようになる become sensitive to light
視力が低下する one’s eyesight deteriorates :-
暗いときと明るいときで見え方が違う One’s vision feels different in the light and in the dark.
水晶体 lens
眼内レンズ intraocular lens, IOL
眼内レンズ置換術 intraocular lens replacement
単焦点眼内レンズ monofocal intraocular lens
多焦点眼内レンズ multifocal intraocular lens
調節可能眼内レンズ、 accommodative intraocular lens
乱視矯正眼内レンズ・トーリック眼内レンズ toric intraocular lens
乱視 astigmatism
(水晶体の)調節 accommodation
視力検査 visual acuity test
眼底検査 fundoscopy, funduscopy
細隙灯顕微鏡検査 slit lamp examination
アトピー性皮膚炎 atopic dermatitis, atopic eczema
加齢 aging
糖尿病 diabetes mellitus, diabetes
目薬 eyedrop, eyedrops(通例、複数形で表現される)
散瞳薬 mydriatic drop, mydriatic drops(通例、複数形で表現される), mydriatic

参考動画

参考資料・サイト

『学習ノート』シリーズは、病気・症状についての医療通訳としての覚え書きです。参考資料や医師の方からのレクシャーなどをもとに、病気・症状についてまなぶべきとかんじたものをひとつひとつ個人的にまとめたものです。ただし、完成形ではありません。勉強していくなかで、修正する可能性や、追加すべきものがでてくる可能性がある、つねに進行形のノートです。実際の治療や検査の参考となるものではありません。病気・疾患になやまれた場合、きちんと病院で治療をうけましょう。

ご質問があれば、気軽に問い合わせページからご質問ください。

抜かさない — 医療通訳技能検定の最後の最後の試験対策

今週末には、医療通訳技能検定の1次試験が行われます。当ブログの読者のなかにも受検される方がいるかもしれません。さすがにここまで時間がせまってくると、もうあがいてもしょうがないとおもう方もいるでしょう。

たしかに、ここからがんばっても、飛躍的に知識量がふえることは期待できないでしょう。といっても、できるかぎりのことはしたいものです。そこで、誰でもできる最後の最後の試験対策をお教えしましょう。それは、「抜かさない」ということです。

たったそれだけと拍子抜けしてしまう方、それってどういうことと首をかしげる方、いろいろな方がいることでしょう。この「抜かさない」ということの意味は、実は2つあります。それを1つずつ、いまから説明しましょう。

とにかく答えを埋めよう

まず1つ目はとにかく答えは抜かさず、飛ばさず、すべて埋めるべきだということです。医療通訳技能検定では、問題の大部分が選択式ですが、いくつか記述式の問題もあります。どちらの問題を解いているにしても、試験の終了時間に空白のままで提出する問題がないようにしましょう。

中には、答えに確証が持てない問題があるかもしれません。あるいはまったく答えがおもいつかない問題があるかもしれません。当てずっぽうでもかまわないです。とにかく空白部分は残さないようにすることが重要です。

英語の試験などの中には、当てずっぽうの答えを受検者が記入することを嫌って、まちがえた答えに対して、罰則点をあたえるものがあります。こういった試験に対しては空白で残した方が正しいこともあるでしょう。しかし、医療通訳技能検定はそういう試験ではありません。空白のまま提出したとしても、まちがった解答を書いたとしても、どちらの場合でもその問題の点数は最悪でゼロにしかなりません。

当てずっぽうが当たったとしたら、そこは得点になります。さらに部分点がもらえる可能性も否定できません。いずれにせよ、空白のままで提出することになんのメリットもありません。

受検者の中には、医療通訳は正確さが大切、わからなかったらわからないといわなければいけないと習ってきたので、わからないことを適当にやることに罪悪感をかんじる方もいるかもしれません。正直さを大切にしている方もいるでしょう。

しかし、あたえられた条件でできるだけのことをやるという点から見れば、空白をのこして試験をおわらせることは、試験対策として得策とはいえません。とにかく、空白をのこして試験をおえることは避けた方がいいでしょう。

英訳・和訳ではすべてを訳す

もう一つ抜かしてはいけないのは、英訳・和訳です。医療通訳技能検定を実施している一般社団法人日本医療通訳協会のウェブサイトで「医療通訳技能検定1次試験内容の留意事項」を素直によむと、英文和訳、和文英訳それぞれ、1問ずつ出題されることがわかります。

英文和訳は「大動脈疾患に関する問題」、和文英訳は「時事的な問題」ということです。いずれの問題でも、注意すべきことは訳すときに抜かしたり(もらしたり)しないことです。たとえば、次のような英文和訳問題があったとします。

Aortic dissection symptoms may be similar to those of other heart diseases, say, a heart attack. Typical signs and symptoms include sudden severe chest or upper back pain, often described as a tearing, ripping or burning sensation, that radiates to the neck or down the back.
(参考: Mayo Clinic Patient Care & Health Information

この分の”a tearing, ripping or burning sensation”という部分で、”tearning“と”burning“はわかるけど、rippingがわからなかったとしたら、そのままにしてはいけません。チェックをしておいて、見直しをするときに、なんらかの訳をかならずつけましょう。もどったときにすぐにわかるように和訳の中にrippingと英単語のまま書いておいてもいいでしょう。空白を残しておいて、空白部分がすぐにわかるように四角くかこっておいたり、線をひいてもいいです。とにかく、訳を抜かしてはいけません。

どうしても正解がでてこなかったら、文脈から理解して、こんな感じではないかという言葉をかいてもいいでしょう。実際に現場にでて通訳をするときには、けっしてしてはいけないことですが、当てずっぽうでもいいでしょう。英語力を問われているとともに、これは対応力も問われているんだとかんがえましょう。重要なことは抜かさない、飛ばさないということです。

泌尿器系 — テキスト『医療通訳』の単語集を自分のものに(第12回)

テキスト『医療通訳』の『人体器官図』の10ページ目で取りあげられている泌尿器系の各器官・部位について今回は単語集を「自分のもの」にしていきます。まなんでいくうえでの優先順位は今までとおなじです。図のなかで太字表記されている部位を中心にまずはおぼえていくようにしましょう。

人体図11ページの下図は、ややくわしい腎臓の内側の図で、尿をつくるための血液ろ過をになっている部位をあらわしています。ここまでのくわしい知識が医療通訳のスタート地点に立つために必要かとかんがえると、首をかしげてしまうというのが正直な気持ちです。ただし、医療通訳技能試験では、ほぼこの図そのままを問う出題が以前ありました。受験をめざす方は油断できませんね。

当ブログでは何度もふれてきましたが「ホメオスタシス」という考えが人間の生命活動、そして病気ということを理解するうえでとても大切です。「泌尿器系の基本の基本」でもおつたえしましたが、泌尿器系は尿の生成というかたちで、ホメオスタシスを下支えしています。泌尿器系をまなぶと同時に、ホメオスタシスについてもしっかりおさえましょう。

オリジナルの単語集を確認

まずは、テキスト『医療通訳』の『単語集』にのっているままに日本語・英語を並べてみました。

日本語 英語
下大静脈 inferior vena cava
副腎 adrenal gland
腎臓(左) kidney (left)
腎臓(右) kidney (right)
腎動脈 renal artery
腎静脈 renal vein
腹(部)大動脈 abdominal aorta
尿管 ureter
膀胱 urinary bladder
尿道 urethra
腎盂 renal pelvis
皮質 cortex
髄質 medulla
糸球体 glomerulus
遠位尿細管 distal convoluted tubule
近位尿細管 proximal tubule
集合管 collecting duct
ネフロン nephron
弓状動脈・静脈 arcuate artery・arcuate vein
ボーマン嚢 Bowman’s capsule
腎小体 renal corpuscle

日本語・一般むけ・専門用語

上のオリジナルをもとに、自分自身の用語集づくりをすすめていきますが、腎臓の右左を別エントリーにせず、「腎臓」という1エントリーだけにすることにしました。「皮質」「髄質」は他の部位との混乱をさけるため、「腎皮質」「腎髄質」としました。泌尿器についての用語集として考えれば、こうした方が適切だと判断したからです。ただし、腎臓をあつかっていることがあきらかな場合には、「皮質」「髄質」とわざわざ「腎」をつけたりしないものです。ことばは文脈によってかわるのだということを意識しておきましょう。

なお、からだの奥にある細かい器官・部位については、医学用語とは別の一般的なことばが発達していることはほぼありません。その点は、泌尿器系もおなじです。

※「自分のもの」にするためのすすめ方については第1回を参照。

日本語 English(lay term) English (medicine)
下大静脈[かだいじょうみゃく] inferior vena cava
副腎[ふくじん] adrenal gland, adrenal, suprarenal gland
腎臓[じんぞう] kidney
腎動脈[じんどうみゃく] renal artery
腎静脈[じんじょうみゃく] renal vein
腹大動脈[ふくだいどうみゃく]、腹部大動脈[ふくぶだいどうみゃく] abdominal aorta
尿管[にょうかん] ureter
膀胱[ぼうこう] bladder, urinary bladder
尿道[にょうどう] urethra
腎盂[じんう] renal pelvis
腎皮質[じんひしつ] renal cortex
腎髄質[じんずいしつ] renal medulla
糸球体[しきゅうたい] glomerulus
遠位尿細管[えんいにょうさいかん] distal convoluted tubule, DCT
近位尿細管[きんいにょうさいかん] proximal tubule
集合管[しゅうごうかん] collecting duct, collecting tubule
ネフロン[ねふろん] nephron
弓状動脈[きゅうじょうどうみゃく] arcuate artery (of the kidney)
弓状静脈[きゅうじょうじょうみゃく] arcuate vein
ボーマン嚢[ぼーまんのう] Bowman’s capsule
腎小体[じんしょうたい] renal corpuscle

例文・語の構成要素・おぼえがき

Example 語の構成要素 Note
The inferior vena cava drains blood from areas inferior to the diaphragm. ven(i/o)-: ラ「脈」「静脈」「葉脈」「翅脈」「鉱脈」.
The adrenal glands secrete epinephrine and norepinephrine to be released into the blood stream as hormones. ad-: ラ「方向」「変化」「付加」「完成」「開始」「近似」「単なる強意」. adren(o)-: ラ「副腎」. ren(i/o)-: ラ「腎(臓)」.
The kidneys participate in several complex endocrine pathways and produce certain hormones. nephr(o)-: ギ「腎(臓)」. ren(i/o)-: ラ「腎(臓)」. 左右一対であることからkidneysと複数形であらわされることも多い. ラテン語由来のren(i/o)-とギリシャ語由来のnephr(o)_の2つの語素は、どちらも広く使われているのが特徴. endocrine pathway: 内分泌経路.
The right renal artery is longer than the left since the aorta lies to the left of the vertebral column and the vessel must travel a greater distance to reach its target. ren(i/o)-: ラ「腎(臓)」.
Blood supply from the kidneys flows into each renal vein, normally the largest veins entering the inferior vena cava. ren(i/o)-: ラ「腎(臓)」.
Superior to the diaphragm, the aorta is called the thoracic aorta, and inferior to the diaphragm, it is called the abdominal aorta. abdomin(o)-: ラ「腹」「腹部」. 血管の名称としては腹大動脈がひろく採用されている一方、疾患名としては腹部大動脈の使用がしばしばみられる.
The renal pelvis narrows to become the ureter of each kidney. As it passes through the ureter, urine does not passively drain into the bladder but rather is propelled by waves of peristalsis. ur(i/o)-, urin(o)-, -uria: ラ「尿」「尿道」「排尿」「尿素」. ureter(o)-: ギ「尿管(ureter)」. peristalsis: 蠕動運動.
The bladder lies anterior to the uterus in females, posterior to the pubic bone and anterior to the rectum. ur(i/o)-, urin(o)-, -uria: ラ「尿」「尿道」「排尿」「尿素」. anterior:(体の)前側に. posterior:(体の)後ろ側に. pubic bone: 恥骨. rectum: 直腸.
The urethra is the only urologic organ that shows any significant anatomic difference between males and females; all other urine transport structures are identical. ur(i/o)-, urin(o)-, -uria: ラ「尿」「尿道」「排尿」「尿素」. urethr(o)-: ギ「尿道(urethra)」.
As it is formed, urine drains into the calyces of the kidney, which merge to form the funnel-shaped renal pelvis in the hilum of each kidney. ren(i/o)-: ラ「腎(臓)」. pelv(i/o)-: ラ「骨盤」「骨盤と…の」. calyces of the kidney: calyxの複数形; renal calyxとは腎杯[じんぱい].
A frontal section through the kidney reveals an outer region called the renal cortex and an inner region called the medulla. ren(i/o)-: ラ「腎(臓)」. cortic(o)-, cort-, cortex: ラ「皮質」. 皮質: 実質臓器で表層と深層の組織構造が異なる場合、表層部分を皮質とよぶ; 腎臓だけではないことに注意. frontal section: 前頭断、前額断.
The loops of cortical nephrons do not extend into the renal medulla very far, if at all. Juxtamedullary nephrons have loops that extend variable distances, some very deep into the medulla. ren(i/o)-: ラ「腎(臓)」. medull(i/o)-: ラ「髄」「髄質」. 実質臓器で表層と深層の組織構造が異なる場合、深層部分を髄質とよぶ; 腎臓だけではないことに注意. juxtamedullary: (形容詞)傍髄質の.
The glomerulus is the first part of the nephron, which then continues as a highly specialized tubular structure responsible for creating the final urine composition. glomerul(o)-: ラ「(腎臓の)糸球体」.
Potassium is excreted, both actively and passively, through the renal tubules, especially the distal convoluted tubule and collecting ducts. ula, -ule: ラ「小さい」. 尿細管: renal tubule; 近位尿細管と遠位尿細管をひと続きとしたもの. potassium: カリウム. excrete: (動詞)排出する・される.
A portal system is formed when the blood flows through a second capillary bed surrounding the proximal and distal convoluted tubules and the loop of Henle. ula, -ule: ラ「小さい」. 糸球体につづく前半部分の近位曲尿細管[きんいきょくにょうさいかん](proximal convoluted tubule, PCT)と後半部分の近位直尿細管[きんいちょくにょうさいかん](proximal straight tubule, PST)に分かれる. capillary bed: 毛細血管床. loop of Henle: Henle’s loopともいう; ヘンレ係蹄[けいてい].
Depending on the body’s fluid status at any given time, the collecting ducts can recover none or almost all of the water reaching them. ula, -ule: ラ「小さい」. 尿細管に近い側のcollecting tubuleからcollecting ductへとかわっていく.
The afferent arterioles service about 1.3 million nephrons in each kidney. nephr(o)-: ギ「腎(臓)」. 腎小体1個と尿細管1本をひとまとまりとした腎臓内の組織的単位. afferent arteriole: 輸入細動脈; afferent glomerular arteriole 輸入糸球体細動脈ともいう.
The interlobar arteries, in turn, branch into arcuate arteries, cortical radiate arteries, and then into afferent arterioles. テキスト『医療通訳』の人体図では赤い血管. 弓状動脈として代表的だが、足(arcuate artery of the foot)や子宮(arcuate vessels of the uterus)にもあるので注意する. interlobar artery: 葉間動脈. cortical radiate artery: 小葉間動脈.
テキスト『医療通訳』の人体図では青い血管.
The glomerulus and Bowman’s capsule together form the renal corpuscle.
After passing through the renal corpuscle, the capillaries form a second arteriole, the efferent arteriole. ren(i/o)-: ラ「腎(臓)」. 糸球体と糸球体を包むボーマン嚢からできている. efferent arteriole: 輸出細動脈; efferent glomerular arteriole 輸出糸球体細動脈ともいう.

※下表は画像データとしてダウンロード可能です。

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参考資料

呼吸器系 — テキスト『医療通訳』の単語集を自分のものに(第11回)

テキスト『医療通訳』の『人体器官図』では、7ページ目で呼吸器系の各器官・部位を取りあげています。この図で太字で表記されている部位を中心にまずはおぼえていくようにしましょう。

呼吸器系の基本の基本」で取りあげたとおり、一つ一つの器官や部位をバラバラにおぼえていくのではなく、気道という空気の流れにそって、各部位の位置関係などとともにまとめていくと、記憶にのこりやすいでしょう。

オリジナルの単語集を確認

まずは、テキスト『医療通訳』の『単語集』にのっているままに日本語・英語を並べてみました。

日本語 英語
上気道 upper respiratory tract
下気道 lower respiratory tract
鼻腔 nasal cavity
throat
咽頭 pharynx
喉頭 larynx
唾液腺 salivary gland
喉頭蓋 epiglottis
声帯 vocal cord
気管 trachea / wind pipe
上葉 superior lobe
中葉 middle lobe
下葉 inferior lobe
右肺 right lung
左肺 left lung
食道 esophagus / food pipe
気管支 bronchus
横隔膜 diaphragm
肺胞 alveolus
肺胞腔 alveolar space
肺胞壁 alveolar wall
副鼻腔 paranasal sinus
胸膜腔 pleural cavity
胸膜 pleura

日本語・一般むけ・専門用語

上のオリジナルをもとに、自分自身の用語集づくりをすすめていきます。

※「自分のもの」にするためのすすめ方については第1回を参照。

日本語 English(lay term) English (medicine)
上気道[じょうきどう] upper respiratory tract, upper airway
下気道[かきどう] lower respiratory tract, lower airway
鼻腔[びくう] nasal cavity
喉[のど] throat
咽頭[いんとう] throat pharynx
喉頭[こうとう] voice box, throat larynx
唾液腺[だえきせん] salivary gland
喉頭蓋[こうとうがい] epiglottis
声帯[せいたい] vocal cord, vocal fold
気管[きかん] throat, windpipe, wind-pipe trachea
上葉[じょうよう] upper lobe, superior lobe
中葉[ちゅうよう] middle lobe
下葉[かよう] lower lobe, inferior lobe
右肺[うはい] right lung
左肺[さはい] left lung
食道[しょくどう] food pipe, foodpipe, gullet, throat esophagus
気管支[きかんし] bronchus
横隔膜[おうかくまく] diaphragm
肺胞[はいほう] alveolus
肺胞腔[はいほうくう] alveolar space
肺胞壁[はいほうへき] alveolar wall
副鼻腔[ふくびくう] paranasal sinus
胸膜腔[きょうまくくう] pleural cavity
胸膜[きょうまく] pleura

例文・語の構成要素・おぼえがき

Example 語の構成要素 Note
The upper respiratory tract includes the nostrils, nasal cavity, paranasal sinuses, pharynx and larynx. nostril: 外鼻孔[がいびこう]、または単に鼻孔; いわゆる鼻の穴; naris(複数形、nares)ともいう. 上気道には、口腔をふくんだり、副鼻腔をはずしたりなど、分類にブレがある.
The lower respiratory tract consists of the lower portion of the larynx below the vocal cord, trachea, bronchi (sing. bronchus), and the lungs. 下気道には、気管支の先の肺をふくむ分類とふくまない分類がある.
When discussing the nose, it is helpful to divide it into two major sections: the external nose, and the nasal cavity or internal nose. nas(i/o)-: ラ「鼻」.
In addition, many individuals with sleep apnea experience a dry throat in the morning after waking from sleep, which may be due to excessive snoring. のど(throat)は、頸部の前部で、発声や嚥下にかかわる器官についての日常語としてつかわれる. sleep apnea: 睡眠時無呼吸(sleep apnea syndrome: 睡眠時無呼吸症候群).
The vagus nerve directly stimulates the contraction of skeletal muscles in the pharynx and larynx to contribute to the swallowing and speech functions. pharyng(o)-: ギ「咽頭」「のど」. のど(throat)は、咽頭・喉頭・食道をふくむだが、文脈によってつかいわけあれる: 「のどがあかくなっている」(咽頭)、「もちがのどにつまる」(食道)など.
The structure of the larynx is formed by several pieces of cartilage. laryng(o)-: ギ「喉頭(larynx=voice box)」. cartilage: 軟骨、軟骨組織.
Within the mouth, the teeth and tongue begin mechanical digestion, whereas the salivary glands begin chemical digestion. mechanical digestion and chemical digestion: 機械的消化と化学的消化.
During deglutition (swallowing), the soft palate rises to close off the nasopharynx, the larynx elevates, and the epiglottis folds over the glottis. ep(i)-: ギ「上」「追加」. gloss(o)-, -glossa, -glossia, glott(o)-, glot-: ギ「舌」. glottis: 声門[せいもん].
A true vocal cord is one of the white, membranous folds attached by muscle to the thyroid and arytenoid cartilages of the larynx on their outer edges. true vocal cord: 真声帯. membranous fold: 膜状のひだ. arytenoid cartilage: 披裂軟骨[ひれつなんこつ]. vocal cords, vocal foldsといった形で通例複数形で使用される.
The trachea (windpipe) extends from the larynx toward the lungs. trache(o)-: ギ「気管」「導管」. wind pipeとの表記もあるが用例はすくない.
The left lung consists of two lobes: the superior and inferior lobes. lob(o)-: ギ→ラ→仏「葉」.
The right lung consists of three lobes: the superior, middle, and inferior lobes.
Fissures separate the lobes of the lungs from each other. Both lungs have the superior and inferior lungs, with only the right lung also having the middle lobe. fissure: 裂溝.
The right lung is shorter and wider than the left lung.
The left lung occupies a smaller volume than the right.
Anteriorly, the laryngopharynx opens into the larynx, whereas posteriorly, it enters the esophagus. esophag(o)-: ギ「食道(gullet)」. laryngopharynx: 咽喉頭.
The trachea branches into the right and left primary bronchi at the carina. bronch(o)-, bronchi(o)-: ギ「気管支」. bronchi: bronchusの複数形. primary bronchus: 主気管支[しゅきかんし]; main bronchusとも. carina: 気管竜骨[きかんりゅうこつ].
The diaphragm is the flat, dome-shaped muscle located at the base of the lungs and thoracic cavity. dia-: ギ「を通じて」「を横切って」「通して」. phren(i/o)-, phrenic(o)-: ギ「精神」「心」「横隔膜」「横隔神経」. thoracic cavity: 胸腔[きょうくう].
In external respiration, oxygen diffuses across the respiratory membrane from the alveolus to the capillary, whereas carbon dioxide diffuses out of the capillary into the alveolus. external respiration: 外呼吸、肺呼吸.
The alveolar space is the air space within alveoli that participates in gas exchange as against the alveolar dead space. alveolar dead space: 肺胞死腔[はいほうしくう].
The alveolar wall consists of three major cell types: type I alveolar cells, type II alveolar cells, and alveolar macrophages. macrophage: マクロファージ.
The paranasal sinuses are hollow, air-filled spaces located within certain bones of the skull.
Surface tension within the pleural cavity pulls the lungs outward. pleur(o)-: ギ→ラ「体側」「胸膜(pleura)」「肋骨」. surface tension: 表面張力[ひょうめんちょうりょく].
Intrapleural pressure is the pressure of the air within the pleural cavity, between the visceral and parietal pleurae. intrapleural pressure: 胸膜内圧[きょうまくないあつ]. visceral pleura: 臓側胸膜[ぞうそくきょうまく]. parietal pleura:壁側胸膜[へきそくきょうまく]. pleurae: pleuraの複数形.

※下表は画像データとしてダウンロード可能です。

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参考資料

医療系ニュースサイトで、最新ニュースを追いかけよう

医療は日進月歩、医療従事者は自分の知識を常にアップデートする必要があります。医療通訳も例外ではありません。ただし、医療通訳の場合、まだまだ医療従事者として認知されていないため、医療従事者むけのサイトには登録できないことも残念ながらあるでしょう。有料のニュースサービスを取りつづけることもなかなか大変です。

今回は、インターネットで一般に公開されているニュースサイトを中心にご紹介いたします。一部をのぞき、有料サービスは取りあげていません。気をつけなくてはいかないのは、とくに日本語ニュースサイトなどは、健康ニュースとでも呼ぶべき医学的根拠が薄弱なものも紹介していて、情報の質が玉石混淆[ぎょくせきこんこう]といった状態であることです。イビデンス・ベースであるかどうか、気をつけて読んでいくように気をつけましょう。

なお、医療通訳の資格試験によっては、最新のニューストピックから試験問題を出すものもあります。こういったニュースサイトを利用し、積極的に最新ニュースにふれていくようにしましょう。

英語ニュースサイト

  • STAT NEWS: 英語の医療系ニュースサービスとしては、一番充実しているとみられます。医療従事者が読者ターゲットです。個人的によく目をとおしています。
  • Medical News Today: いろいろな分野をひろくカバーしていますが、STAT NEWSにくらべると、読者ターゲットが一般人よりだとおもわれます。ただし、ネット上では幅ひろく人気を集めているようです。
  • Science Daily: サイエンス全般をカバーしつつ、医療分野もどうやら充実しているようです。個人的につかったことはありません。
  • Reuters Health: 報道機関として長い歴史をもつ英ロイター通信の配信ニュースのうち、健康分野のものがまとまっています。

日本語ニュースサイト

  • 時事メディカル News&Topics: 時事通信系のメディカル・サービスで、時事通信が配信した医療・健康系のニュースをまとめています。
  • CareNet: 医療情報専門サイトで、最新の医療系ニュースなどを取り上げています。会員登録が必要です。
  • マイナビRESIDENT: 医学生・研修医のためのサイトで、毎週5つ最新トピックを取りあげて発信しています。
  • ヨミドクター: 読売新聞の健康関連のニュースを集めたものです。
  • 朝日新聞デジタル 医療・健康: 朝日新聞オンラインサイトで、医療・健康分野の記事をまとめたものです。ニュースによって、朝日新聞デジタルの購読者でないと全文読めないものがあります。
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